入力は「1行に1取引・1列に1項目」〜表計算ソフトのちょっとした基本

ExcelもNumbersもGoogleスプレッドシートも、基本は同じ

表計算ソフトは、会社(法人)でも個人事業でも、ビジネスに無くてはならないツールとなりました。

表計算ソフトで作った取引のデータを(そのまま、あるいはCSVファイルに変換して)、会計ソフトにインポートして(取り込んで)記帳するやり方も、普及してきているように感じます。

そして、今でも表計算ソフトの代表はマイクロソフトのExcelですが、AppleのNumbersGoogleスプレッドシートも広く使われるようになっています。

今回の投稿では、どの表計算ソフトでも同じ「基本」として、入力を「1行に1取引・1列に1項目」とすることについて説明します。

「1行に1取引」とは

シートの1行には、取引1回分のみを入力する」ことを意味します。行は、シートの横方向です。

料理教室の日々の取引を例として示します。

下の画像の赤枠で囲んだ部分が1行となります。近藤勇様へ授業1コマ(50分)ぶんを行い(売上げ)、対価5,500円(税込)は現金で受け取ったという取引です。

なお、「取引1回分」について、事業内容によっては「取引1日分」にまとめても良いでしょう。事業内容に応じて取引1回分を、読みやすいように定義してもいいのです。

下の画像においても、例えば、2月1日に津田梅子様に授業2コマ(=100分)ぶんを行っていますが、同じ日に2コマやっているので、2コマまとめて100分として1行にまとめるということです。

経費についても同じように、上の画像を参考に「1行に1取引=シートの1行には、取引1回分のみを入力」します。

(なお、説明の簡略化のため、同じ店での1回の買い物で、食材(仕入高)と調理器具(消耗品費)の両方を買った場合の入力方法は割愛しましたが、1枚のレシートに基づいて、食材と調理器具の2行に分けて入力するやり方がベストです。品目が異なるのも理由ですが、食材の消費税率は8%、調理器具の消費税率は10%と、消費税率も異なるためです。1回の買い物でも、品目ごとに取引を分けて2回の取引として認識するということです)

「1列に1項目」とは

シートの1列には、項目を1つだけ入力する」ことを意味します。列は、シートの縦方向です。

ここでいう項目とは、取引を説明するためのそれぞれの要素ー”いつ”、”誰に”、”何を”、”いくらで”、”どの手段で”ーを示すものです。

下の画像(料理教室の取引)を例にとれば、取引日(いつ)、勘定科目(何を)、金額(いくらで)、支払又は受取手段(どの手段で)、相手先(誰に)、品目((具体的な)何を)をいいます。

オレンジ色で囲んでいる1列は、項目のうち「相手先」項目です。

事業内容によっては、上の画像の例で示した以外にも、項目を設定することが考えられます。部署や地域はその一例です。事業内容に応じて管理しやすいように項目を設定すると良いでしょう。

おわりに〜「1行に1取引・1列に1項目」のメリット

これまでに説明したとおり、1行に1取引・1列に1項目のルールで入力していくと、

  • 見やすいデータリスト(表)ができあがる
  • データの集計(関数やピボットテーブルを使用)をしやすい
  • 1列に1項目と決まっているので、会計ソフトにインポートしやすくなる
  • インポートにあたって、データを加工ないし修正する必要があっても、やりやすい
  • 表のつくりがルール化されているので、会計ソフトにインポートしたときにエラーが出にくくなり、エラーが出ても修正しやすい

といったメリットがあります。

一方、デメリットとしては、入力に慣れるのに時間がかかることが挙げられますが、一度慣れてしまえば、メリットの方がかなり強く発揮されます。

「1行に1取引・1列に1項目」ぜひ取り組んでみましょう。

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