Excelの豆技:一つのセルへの入力は、数値一つのみ、もしくは、他のセルを参照する関数又は計算式にする

一つのセルに数値が複数入力されていると

例えば、「試算表」のたな卸資産に分類される各勘定科目~商品、製品、原材料、仕掛品、貯蔵品~を合計して、「計算書類(決算書)」に表示する勘定科目である「たな卸資産」を計算するとします。Excel上の計算結果は以下のように表示されます。

ここで、ショートカットキー「Ctrl+Shift+@」を押して、計算結果を示しているH2セルの数式を表示すると

試算表の(生の)数値そのものを、一つのセル(H2セル)のなかで足し合わせていますが、この方法はベターではありません。なぜならば、

  • 追加的な説明が何も無い限りは、数値の意味や出どころが分からない
  • 楽に修正できない。試算表の数値のどれかに誤りがあった場合、H2セルの計算式の中の該当する数字を修正することになるが、タイプミスにより、正しい数値や演算記号”+”が削除されたりする可能性があり、計算式が壊れやすいという意味で楽に修正できない。

そこで、以下の図のように集計をしていきます。ショートカットキー「Ctrl+Shift+@」を押してセルの入力内容を表示しています。

数値のつながり、意味、出どころを分かりやすく、かつ修正が楽になるように

D2セルの入力内容は、数値の入っている他のセル(B2~B6)を参照する関数になっています。さらに、参照元になっている数値の入っている他のセル(B2~B6)に入力している数値は一つだけです。

まず、一つのセルに入る(生の)数値は一つだけにすることが重要です。そうすることで、複数の(生の)数値が一つのセルに入力・演算されている場合よりも、セルの内容が明瞭になります。さらに、修正も楽になります。例えば仕掛品の金額だけが誤っていた場合、仕掛品の金額の入ったセル(B5)のみを修正すれば、集計結果であるD2セルの数値も関数により自動的に修正されるので、修正が楽です。

その上で、(生の)数値の集計は、一つのセルのなかで直接数値を入力し演算記号でつないでするのではなく、D2セルのように、数値の(ひとつだけ)入ったセルを参照する関数か、計算式によってします。そうすることで、Excelシート全体として、計算過程や数字の流れが分かりやすくなります。

以上の通り、今日の投稿では、Excelの数字の出どころや意味、流れを分かりやすくするためのちょっとした留意点を述べました。

監査の現場で監査作業をする際、クライアントが作成した様々な集計表(Excelベースの勘定明細や、試算表から決算書への勘定科目組替表、連結精算表やキャッシュ・フロー精算表など)を検討するのですが、クライアントの中には、Excel上での計算過程や、数字の出どころ(数字の源)が一目瞭然になっていなくて、

「この(生の)数値の演算はどういう意味なのか、数値ひとつひとつの引用元(参照元)が(クライアントに聞かなければ)分からない」「この数値はどこから来てるのか??」この数値は何と何を集計してるのか??」と疑問に思うことありました。

Excelの作表を改善することによって、経理の作業も監査の作業も、表の理解がしやすくなったり、計算の流れが読みやすくなることでクライアントに質問する回数が減少したりすることで、効率と生産性が上がり、時間のロスが減ります。

  • 一つのセルには数値は一つのみ入力
  • セルに入れる計算式又は関数は、数値の(一つだけ)入っているセルを参照元にしてつくる

ことを、是非意識して、Excelの集計をしましょう。

(本投稿の執筆時間 70分)

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