会計士や税理士も移住しやすい時代になりました-逗子への移住・事務所移転、完了

はじめに〜ひとり税理士は特に実行しやすい

2022年の今、働き方やライフスタイルは数年前と比べると変わってきましたし、現在進行形で変わり続けていると感じています。

さて、当事務所は5月20日に逗子に移転し、あわせて移住しました。働く場所としても住む場所としても逗子は大人気で、自宅兼事務所(SOHO)として使用できる物件が探し始めてから5ヶ月間見つかりませんでしたが、ようやっと実行に移すことができました。

ネットに繋がればどこでも仕事可能なIT業界の方を中心に移住がブームになっていますが、会計士や税理士にとっても移住兼事務所移転はやりやすくなったと感じます。その要因は、3つのITツールにあります(ネット接続が前提)。

ツール1:リモートワーク

Zoom、Skype、Teams、ChatworkなどWeb会議アプリやチャットアプリを使い、どこでもお客様と打合せができる上、

書類のやりとりは、GoogleドライブやOneDriveなどクラウドストレージをお客様と共有することにより、どこでも可能になりました。

もっとも、最重要な打合せは(電話でもなく、Web会議でもなく)直接対面でコミュニケーションをとるようにしていますが、テクノロジーの進歩は場所の制約をだいぶ無くしてきましたし、今後も無くし続けるような進歩が期待できます(メタバースに注目中)。

ツール2:クラウド会計

クラウド会計は、2013年に現在のfreee株式会社が初めて日本でリリースしました(もう9年を超えるんですね!当事務所はfreee会計を使用しています)。

ネットバンキングやクレジットカードの明細をいったん自己のPCにダウンロードすることなく、銀行やクレジットカード会社のサーバーから直接freeeのサーバーに取り込む(同期する)こととか、

同期した取引データに基づいて仕訳を自動的に登録できることを、使い始めた2013年当時は画期的だと感じたものです(もちろん、今ではそれが当然です)。

場所を選ばない働き方の観点からは、そもそもノートパソコンとネット接続環境があればどこでもfreee(の会計帳簿)にアクセスできることの方がインパクトが大きいです。

お客様の会計帳簿のチェックやレビューにおいても、同期機能や自動仕訳機能と相まってリアルタイムでの会計データを把握し、チェックし、コメントを入れられるのですから、クラウド会計以外の会計ソフトを使う選択肢は現在のところありません(テクノロジーの発展により、将来、さらに高い利便性と効率化が実現されるとも考えます)。

ツール3:ペーパーレス

今年1月1日から施行された改正電子帳簿保存法のもとでは、領収書や請求書などの証憑書類を処分できるようになるための要件が緩和され、ペーパーレス実務をより強力に推進できるようになりました。

昨年度までの証憑書類は紙が原本であるため紙ベースで保存していますが、やはり場所をとってしまいますし、移転の際の箱詰めが手間です。証憑書類の電子化が進めば、事務所の書類保管スペースをとりませんし、箱詰めが不要になり移転もラクです。

ペーパーレスは証憑書類だけではありません。当事務所には紙ベースの法規集はほとんどありません(「会計監査六法」だけは、現在も紙ベースの書籍を購入しないとデータベースが使えないため紙ベースを持っていますが)。税法はe-Gov法令検索、通達は国税庁HP、判例その他の税務資料はTAINS、いずれもネット上のデータベースを参照しています。

書籍については、紙の書籍もまだまだありますが、電子書籍に切り替えたり、電子化されていないものは紙の書籍をスキャンしたりと、書籍の電子化を順次進める方針でいます。

そして、メモはiPhoneやiPadのメモアプリを使い(iPadではApple Pencilを活用)、紙ベース書類はスキャンしてiPadで閲覧するとともに、修正箇所などコメントはApple Pencilで書き込んだりしています。書類の電子化はお客様にもご協力いただき、前述したクラウドストレージでシェアしています。

まとめ〜荷物を少なく、身軽にできる時代だからこそ

以上、どこでも仕事ができることを可能にした3つのツールについて述べてきましたが、増えた荷物もあります。外付けディスプレイとディスプレイアームです。

外付けディスプレイは、作業可能な画面を広くすることにより、効率化を図るのに不可欠です。ディスプレイアームは、外付けディスプレイの高さを上げることにより作業の際の姿勢を改善するのに役に立ちます。

会計士や税理士の仕事は、お客様の会計情報という機密情報を扱うため、個室を必要とすることが多々あり、シェアオフィスのシェアスペースだけでは限界があります。

しかし、これらのことを差し引いても、3つのツールにより紙ベースの荷物は減り、

そもそも紙ベースに印刷する機会がほぼ無いことからプリンターも手放せ(必要な場合はコンビニのネットプリントをパスワードを設定の上で使用しています。)、

FAXも所有せず(共有クラウドストレージとメールで十分代替しています)、

相当に動きやすくなり、どこでも仕事ができるようになったといえます。

必ずしも利便性を優先せず、大好きになった場所で仕事をしたり、住んだりする時代になって久しいですが、私も好きな場所で実際に仕事や生活をできるようになりました。本当にいい時代になりました。

最後に お願いがございます

当事務所は、移転前(新百合ヶ丘)の事務所においても、ご来所の際は事前のアポイントメントをお願いしておりましたが、逗子の新事務所においても、ご来所の際は事前のアポイントメントをお願い申し上げます。

アポイントメントは、お問い合わせフォームまたはHP下部の電子メールアドレスに電子メールを送ることによってお願い申し上げます。

なお、新事務所の所在地はHP下部に記載しております。よろしくお願い申し上げます。

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