税理士会の研修で、ポモドーロ・テクニック登場!
税理士会の研修において、まだ数少ない「業務効率化」の研修
先日、税理士会のマルチメディア研修で「すぐに役立つ税理士業務のデジタル化・業務効率化(講師:道明誉裕先生)」という研修を受講しました。
四国税理士会において6月13日にライブ配信され、現在(2023.9.27)では日税連のマルチメディア研修において(全国の税理士向けに)配信されています。
(なお、研修ページへのリンクは貼っておりません。ご自身で日税連の研修受講管理システムからログインの上、研修を検索することによりご受講ください。)
業務のデジタル化・業務効率化に取り組んでいる税理士は以前から存在しますが、コロナ禍になりリモートワークが普及しはじめてから、増える傾向が強まったと認識しています。
私自身も、
- Excelは10年以上前から(監査法人勤務時代から)使用
- websiteはWordPressで自作
- ZoomやGoogle Meetでオンライン面談を実施
- 業務の契約は電子契約によっており、クラウドサインを使用
- クライアントとの資料のやり取りは、完全に電子データ化・クラウドに移行(クラウド会計ソフト(freee)のファイルボックスと、Googleドライブを使用)
- 電子申告はe-Tax、eLTAXを使用
しており、研修時間の半分程度は慣れていたことの復習でしたが、
残り半分、
- ChatGPTをはじめとする生成AIの業務利用の試行錯誤
- プログラミング(研修ではPythonを紹介)による業務効率化のノウハウを紹介している点
に関しては、私自身まだまだであり、参考になりました。
(プログラミングに関しては、もう30年も前の大学時代前半、C言語を履修していましたが、税理士業務でのプログラミングの利用は今後の課題です。)
現代の大学生でプログラミングを履修している人は少なくないと思われる上、高校の授業に「情報」の科目が設けられたこともあり、プログラミングは「人工言語」(コンピューターに作業を指示するための言語。人間が話す言語を「自然言語」と呼ぶのに相当する)として、仕事上当然使えるべきスキルになるはずです。
仕事上当然使えるスキルになる、ということは、(経理の専門家としての)税理士業務においてもプログラミングのスキルは、近い将来必須になります。
さらに、お気づきの方も多かったのではないかと思われますが、もう一つ、
時間管理ノウハウの点で、直接の説明は無かったものの、重要な時間管理テクニックを使って研修を進めていたのは、とても画期的で、新鮮な驚きを感じました。
それが、ポモドーロ・テクニックによる、25分ごとに5分間の休憩を入れる研修の進め方でした。
税理士業界にもポモドーロ・テクニック、いよいよ浸透しはじめるか!
ポモドーロ・テクニックとは「25分間仕事をした後に、5分間の休憩を入れる」ことを1サイクルとし、このサイクルを勤務時間内に繰り返す仕事の進め方のことです。
詳しくは、”ポモドーロ・テクニックは「座りっぱなしを防ぐ」ためのものでもある。“をご参照ください。
今回の研修は、前半120分、後半180分でしたが、前半を4サイクル、後半を6サイクルに分けて実施していました。
自分はマルチメディア研修だったため、後半は3サイクル終了後は15分間休憩しました。
人間の集中力は長くて90分程度しか持続しないと聞いた覚えがあり、自分の体感としてもそのように思っています。
これまでの税理士会の研修は、120分の場合は休憩時間を設けないことが多く、180分の場合は、90分後に10分程度の休憩をとるケースが大半で、今回の研修のようにポモドーロ・テクニックを使った進行は初めてでした。
研修もポモドーロ・テクニックによった方が、受講する側として集中力が持ちます。
生産性の向上は全ての業界で求められるようになり、税理士業界でも当然に求められます。
その、生産性の鍵を握る「時間管理」の重要性は、ますます高まるばかりです。
最近は、時間=命といわれるようになりました。働く人は時間=命を犠牲にしてはいけません。時間を犠牲にして生産性を損ねてもいけませんし、まして時間を犠牲にして心身を壊しては元も子もありません。
講師の道明先生には、願わくば、今回の研修の進行に用いたポモドーロ・テクニックの説明や、時間管理スキルのご講義も頂きたいところでした。
さらに言えば、この研修を機会に、他の研修にも、そして税理士の業務にも、ポモドーロ・テクニックが広く取り入れられることを願うものです。
生産性向上や働く人の幸せのために、時間管理のスキルは、プログラミング等のITスキルとともに、必須のスキルになります。
私自身も、ポモドーロ・テクニックを使い続けます。
時間=命を守り、時間を作り、タスクばかりに追われることなく、しっかり休んだり遊んだりして幸せになるために。