融資を上手に受け、活用しよう~運転資金編

売上代金が入金されるまでの「つなぎ」として使う

前回のブログでは「入金サイト(入金サイクル)」について書きました。入金時期は早いほど資金繰りを楽にし、遅いほど資金繰りが苦しくなります。入金サイトは短く、お客様と交渉して入金サイトの短縮を図るに越したことはありません。しかしながら、相手があること、現実的には限界もあります。

そこで、運転資金として融資を受けることを検討することも考えられます。

(商品の購入による)在庫発生→販売→販売代金の入金までに要する時間よりも、商品の購入代金を支払う時期が早くやってくるケースがあります。そうしたケースにおいて、商品の購入代金を支払うための融資を受けます。これは運転資金としての融資(借入金)とされ、借入れの期間は数ヶ月程度から長くても1年未満となります(貸借対照表上は流動負債の「短期借入金」となる)。

つまり、商品の購入代金を支払うために借り入れてから、販売代金が入金になった頃に、販売代金でもって返済するという流れとなります。支払時期から入金時期までをつなぐという意味で「つなぎ資金」とも呼ばれます。

もちろん、手元にお金(資金)を十分に持っておけば、つなぎ資金を融資してもらう必要はないこともあります。しかし、仕入代金の支払いから販売代金の回収までの期間が長いほど、その期間の長さと、回収すべき金額と、「つなぎ資金」というものの存在を意識して、現実的に手元資金を確保できるよう、資金の状況を常にウォッチすることが重要です。

もしも手元資金が不足する事態が予想されるならば、運転資金としての融資を受けられるよう、取引している銀行や信用金庫とコミュニケーションをとるとともに、合理的に予想できる資金繰りの計画を立てておく必要があります。

得意先から期日までに確実に入金してもらうことも、忘れずに。

(本日の執筆時間 40分)

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