公認会計士試験では「合格」のほか一生ものの「文章力」と「論理力」も身につく!(前篇)
公認会計士試験を受けてビジネススキルの土台が身につく
今年度の公認会計士試験の論文式試験の合格発表まで、あと3日に迫りました。合格発表を控えて、ドキドキしている人も、心を鎮めて静かに待っている人もいらっしゃると思います。
公認会計士試験というのは、合格してはじめて、その後のキャリアの選択肢を広げて行くことができるので、受けた以上は合格しなければなりませんが、合格で手に入れられるのは合格証書だけではありません。公認会計士試験を受けるほど頭脳に自信のある皆様ならもうお分かりかもしれませんが、
- 文章力
- 論理力
この2つは、公認会計士試験を合格できるレベルにまで達してはじめて、ビジネスへの土台を固めることができるといえます。
会社用や財務会計論の論文で鍛える文章力
論文式試験の構成は
- 原則論の記述、専門用語の定義
- 原則論の理由付け
- 原則論を事実にあてはめた際の不都合性の指摘
- 原則論への反論
- 反論の事実への当てはめ
- 結論
というような文章の構成を学んでました。実務においても、監査上発見された内部統制や会計上の問題点を「マネジメントレター」というかたちでクライアントに発行しますが、
- 会社の(内部統制や会計処理の)現状
- 現状に対するデメリット
- デメリットに対する対応策の提案・メリットの提示
- 結論(必要度の順に「~する必要がある」「~する必要があると考えられる」「~することが望ましい」と締めくくる)
というように、一貫した流れがあります。マネジメントレターは、監査法人においては入所1年目から書く機会が与えられ、そこで、さらに文章力を実務レベルに高めることとなりますが、その礎は公認会計士試験の論文式試験で身につけられるものといえます。
(本投稿の執筆時間 20分)