小笠原に行き始めて10周年(3)
小笠原でつながる、コミュニティー
前回、島の大自然でリフレッシュすることが小笠原の醍醐味と書きましたが、もうひとつ、小笠原の醍醐味として、仲間、友達、コミュニティーができることがあって、これが小笠原をリピートしたくなる気分をさらに掻き立てます。
父島に向かうおがさわら丸の中でも、船旅の開放感からオープンマインドになっている旅人はいて、話しかけられることがあります(人見知りしてしまう私は、はじめての小笠原のときも、10年経った今でも話しかけられませんが・・・)。
父島を出発して竹芝に向かうおがさわら丸の中では、ドルフィンスイムなどのツアーでご一緒した方と24時間の船旅中、すれ違って、話し込んだりすることもありますが、
私にとって最も仲間、友達、コミュニティーを作りやすいのは、定宿にしている小笠原ユースホステルでご一緒した方とです(小笠原には他にもゲストハウスがあり、それぞれのゲストハウスごとにコミュニティーがあるようです)
父島に到着してチェックインしてからは、ユースでの3泊と帰りのおがさわら丸の24時間はずっと一緒で、そのときに集まった旅人たちのノリや相性、人数の多さにもよりますが(この点で「誰と出会ったかによって、旅の印象が違ってくる」ということがよく理解できる)、この時間内にだいたい打ち解けてきて、連絡先(SNSが浸透する前は、携帯番号やメールアドレス。今ではLINEやFacebook、Instagramのアカウント)を交換したりして、竹芝でおがさわら丸を降りたあとも、お茶しに行ったり、ときには飲みにいったりすることもあります。
このユースでの3泊+帰りのおがさわら丸でのノリや仲良し度が素晴らしいと、その後小笠原を離れたところでも、飲み会を開催したり、東京湾納涼船に一緒に行ったりと、会うようになります。
私にとっては特に、2010年にご一緒した人の中に、とてもノリと相性の良かったひとがいて、内地(小笠原から見た日本列島の主要四島)に戻ったあと、彼のお誘いで御蔵島にドルフィンスイムに行ったことも2度ありました。
さらに、首都圏では小笠原が関係するイベントが少なくなく、例えば西暦の偶数年の5月に竹芝で開催される「島じまん」、最近毎年開催されている「小笠原DAY」に行くと、特に待ち合わせをしなくとも、小笠原で以前に知り合った人とよく会い、旧交を温めることができます。さらにその人から、その人の友人を紹介してもらうこともあって、小笠原に行かずして小笠原の仲間が増えていきます。
さて、話を小笠原ユースホステルに戻すと、ユースで友達ができやすいのは、オーナー夫婦とヘルパーさんがとてもフレンドリーで、会話のきっかけをつくってくれるところにありますが、特におがさわら丸が父島を出発する前夜に行う「出港パーティー」が盛り上がるところにあります。この出港パーティーをはじめ、小笠原ユースホステルの日常については小笠原ユースホステル公式ブログにアップされています。
お祭りも盛り上がり、さらに父島出港自体が感動のお祭り
さらに、お祭り好きな私としては、小笠原のお祭りにも魅了されています。実際に見たり体験したりしたのは、まず2010年7月26日の「小笠原貞頼神社例大祭」(毎年7月26日に開催。海に神輿が突入するところを、シャッターを一心不乱に押しながら見ていました)
次に父島での盆踊り大会です。例年8月の第2週の週末に開催されます。写真にはありませんが、踊りの輪が4重にも5重にもできて、踊っている人のほうが見ている人よりも多いんじゃないか!という感じです。私も2017年にはノリノリで踊りました。演目も「小笠原音頭」「マッコウ音頭」「東京音頭」「どうぶつ音頭」「いちたすいちの音頭」と多く、踊り甲斐抜群です!
他にも、まだ行ったことはありませんが、フラ・オハナというフラダンスのライブ、相撲大会、Ogasawara Music Festival、海開きなどお祭り・イベントは多いです。
そして、小笠原を旅する度に、もっともお祭り気分でもっとも盛り上がって、感極まってしまい、そして再びの「帰島」を誓ってしまうイベント、それが、アイキャッチ画像にもした「見送り船」です。
見送りするツアー船によっては、大海にダイブして見送ってくれます(見送りダイブ)。写真にはありませんが、二見港にある青灯台のたもとの岸壁からダイブして見送る人もたくさんいます。
さらに、小笠原ユースホステルでは、展望台「ウェザーステーション」から、太陽光を手鏡に反射させておがさわら丸に飛ばす「光通信」をやって、天気と雲の状況にもよりますが、長いときには1時間ほど、おがさわら丸が水平線に達するくらいまで見送ってくれます。
ユースでご一緒したみなさんと、おがさわら丸のデッキの上から、ウェザーステーションのユースのみなさんに向けてやはり光通信をします。このお互いの光通信に、旅の思い出が込められ、ひととひととのつながりを確かに感じます。
また必ず帰ります。My spiritual hometown, Ogasawara !
(本投稿の執筆時間 70分)