財務分析の基礎~自己資本利益率と総資本利益率

おかげさまで、7月に始めたブログも3か月継続でき、いよいよ4か月目にはいりました。

ブログを3年、5年、さらには10年以上、毎日継続されている方には、頭が下がります。平日だけでも、なかなか大変さを感じてしまっているのが正直なところで、ネタ切れになってしまうのではないかとか、体調を崩して書けなくなるのではないかとか、その他何らかのきっかけで書けない事態に陥ってしまうのではないかなど、継続できなくなってしまったらどうしようという不安は、まだまだあります。

ブログを書き続けるのは、先輩ブロガーとの競争ではなく、自分との競争であり、また、ひとりでもお読み頂ける方がいる限り、継続して書いていきたいと考えています。

さて、今回のテーマは自己資本利益率と総資本利益率です。新聞の経済ニュースでROEとかROAとか聞いたことがある方も多いと思います。

ROEとはReturn On Equityの略で、Returnが利益、Equityが自己資本という意味であることから、自己資本利益率を意味します。

ROAとはReturn On Assetの略で、Assetが資産という意味であることから、総資本(総資産と同じ意味)利益率を意味します。

なお、ROEやROAで用いる利益は、ROEは(税引後の)当期純利益または経常利益、ROAは営業利益を用いるのが一般的です。

ROEの分母には自己資本(純資産)が来るので、株主に帰属する利益という意味で(税引後の(支払利息は営業外費用なので当然に利払い後))当期純利益、または経常利益を用います。

ROAの分母には総資産すなわち「自己資本プラス負債」が来るので、株主のみならず他人資本としての資金拠出者(融資元の銀行など)にも帰属する利益という意味で、営業利益(利息は営業外なので支払うべき利息が含まれています)を用います。

参考として、貸借対照表のイメージ図を載せます。これをイメージしつつ、ROEとROAを算式であらわすと

ROE = 当期純利益(または経常利益) / 純資産(自己資本)

ROA = 営業利益 / 総資本(=負債+純資産)

両者とも、投下資本(投資)に対してどのくらい利益を得たか、すなわち「投資効率」を意味します。数値が大きいほど、投下資本に対してたくさん利益を得ている、すなわち「投資効率」が良いことを意味します。

ROEでは株主に帰属する投資効率、ROAでは株主と他人資本の両者=全資金拠出者にとっての投資効率を意味しますが、いずれも10%以上が優良企業と判断される目安となります。

なお、ROEは、自社株をたくさん持っているなど自己資本が小さければ(利益一定とすると)、数字が大きく出る傾向があります。ROAは負債と純資産の合算ベースであるため、(返済不要な自己資本が多い方が安全であるという)安全性という観点では分析に限界があるといえます。

投資にあたっては、ROEやROAだけを判断材料にはせず、他の様々な要素も検討することになります。

(本投稿の執筆時間 50分)

 

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