試算表から貸借対照表と損益計算書へ ~ 利益でつながるふたつ
本題に入る前に、
日野原重明さん死去のニュース、突然のことで、とにかく驚きました。
105歳だったそうです。
幼いころから喘息持ちで、体質が虚弱な私は、90歳まで生き抜ければ賞賛に値すると思っています。ところが日野原さんは90歳をはるかに超えた98歳(?)で、元気はつらつとサッカーのドリブルをしていて、そのシーンを私はTVで観て、映像が脳裏に焼き付きました。さらに100歳からフェイスブックを始めるなど、日野原さんの旺盛な好奇心とエネルギーをもってすれば120歳を超えて生きるのではないか、と本気で思っていました。
まさかお亡くなりになるとは思わなかったです。
人間、やはり分からないのではないかと思いました。
一日、一日を大事に無駄にしないで、生きていきたいです。
さて、本題に入ります。
ふたたび、先週の仕訳例です。
① 資本金(元手)を100万円受け入れた
借方 現金 1,000,000 / 貸方 資本金 1,000,000
② 銀行から運転資金を200万円借入れた
借方 現金 2,000,000 / 貸方 借入金 2,000,000
③ 商品を陳列するための棚を75万円で購入した
借方 器具備品 750,000 / 貸方 現金 750,000
④ 仕入先から商品を150万円仕入れた
借方 仕入 1,500,000 / 貸方 現金 1,500,000
⑤ 得意先に④で仕入れた商品を全て、300万円で販売し、
代金はすぐに現金で受け取った
借方 現金 3,000,000 / 貸方 売上 3,000,000
5つの仕訳を集計して、次のとおり試算表ができました。
ここで、収益と費用の「差額」に注目しましょう。
収益-費用=利益 となります。
試算表の図の、収益の欄、費用と同じ高さのところに点線を引いています。
収益がこの点線を超える部分、すなわち費用の金額を超える部分の金額が、利益になります。
収益 3,000,000円 - 費用 1,500,000円 = 利益 1,500,000円 となります。
そして、もう一つの視点からも見ます。
収益と費用の差額である利益は、資産の額と”負債+純資産”の額の差額でもあるのです。
すなわち、
資産-(負債+純資産)=利益 となります。
仕訳例の金額を当てはめれば、
資産(現金3,750,000+器具備品750,000)- (負債(借入金2,000,000円)+純資産(資本金1,000,000円))=利益 1,500,000円 となります。
収益と費用で損益計算書をつくり、
資産、負債および純資産で貸借対照表をつくっていくのですが、
両者は、利益をとおして、つながっているのです。
図に表すと、次のようになります。
この、青い色で塗った「利益」をとおして、損益計算書と貸借対照表がつながっている、ということなのです。
なお、貸借対照表は英語でBalance Sheetということから、B/Sと略されます。
損益計算書は、英語でProfit and Loss statementということから、P/Lと略されます。
(本投稿の執筆時間 68分)