入金は左、出金は右 ~ 簿記のことはじめ
起業すると、個人事業主(フリーランス)であれ、会社(法人)であれ、
会計ソフトに売上や、経費、設備投資といった買いもの、つまり取引を、
入力していくようになります。
入力されたこれらの取引を、会計ソフトは自動的に集計して、
損益計算書と貸借対照表を出力してくれます。
損益計算書は、どのくらいもうかったか、利益がでたか(収益力)を見る書類
貸借対照表は、決算日(年度の終わりの日)の時点で、
財産(資産)、借入金や未払金など(負債)、自己資金(純資産)が
どうなっているか(財政状態)を見る書類
損益計算書や貸借対照表については、機会を改めてブログにアップしますが、
今日は、会計ソフトの仕組みや損益計算書、貸借対照表を知るために
欠かせない「複式簿記」の仕組みの、ほんの入り口をお話しします。
複式簿記、会計、数字、算数・・・と聞くと、アレルギーを感じる
方もいらっしゃるかも知れませんが、
スポーツや外国語のように、習うより慣れていくことの方が大切です。
家計簿をつけたことのある方なら、わかるかも知れませんが、
収入と支出をそれぞれ記録して、差し引きでいくら現金が残ったかを
求めていきますね。
例えば、
① 給料日に会社から給料が振り込まれた
○月○日 収入 給料の受取 400,000円
② スーパーで食材を買えば
○月○日 支出 PQRスーパーで食材購入 6,000円
③ お子様の塾代を支払えば
○月○日 支出 いろは塾に月謝支払い 50,000円
④ 家賃を支払えば
○月○日 支出 家賃の支払い 80,000円
このように、金額も項目(収入or支出)も
(収入or支出の内容の説明を付していますが)、
ひとつの取引あたりひとつずつ書けばすみます。
これが、家計簿の世界です。
(ひとつ書けば済むので「単式簿記」と言われます)
さて、ここからが「複式簿記」の世界です。
タイトルの繰り返しになりますが、今日は、これだけ覚えましょう。
「入金は左、出金は右」または「収入は左、支出は右」
先の①~④を、複式簿記では次のように書き表します。
① 給料日に会社から給料が(銀行に)振り込まれた
○月○日 預金 400,000円 / 給料収入 400,000円
② スーパーで食材を買えば(現金で)
○月○日 食材 6,000円 / 現金 6,000円
③ お子様の塾代を支払えば(現金で)
○月○日 塾の月謝 50,000円 / 現金 50,000円
④ 家賃を支払えば(振り込めば)
○月○日 家賃 80,000円 / 預金 80,000円
左側と右側に分けて、それぞれに、項目(給料収入、食材、塾の月謝、現金、預金など)と
金額を書き表します。
このように、一つの取引を、左右の二つにわけて、書き表すのが「複式簿記」の特徴です。
ひとつのことを、二つの側面から見ていくことを意味しています。
上記の例では、片方に現金(又は預金)、もう片方には現金(預金)の出入りの理由を表す
項目が入ってくるのです。
このとき、収入については現金(預金)という項目を、左に書きます。
支出については、現金(預金)という項目を、右に書きます。
これが、「収入は左、支出は右」の意味するところになっています。
(本日のブログの執筆時間 48分)