人生をより良くするには、環境を選択することも大事ですね

人は環境から影響を受けていることが良くわかります

これは偶然なのか、それとも必然なのか。マルコム・グラッドウェルさんの本を読んでいることは先日書きましたが、マルコムさんの著書で触れられていることと似たような視点を持つ本を、偶然にもアマゾンで発見しました。

「生き心地の良い町〜この自殺率の低さには理由がある」(岡檀 著、講談社)を読んで

徳島県、徳島市には2度行ったことがありますが、海陽町(旧海部町)というところは初めて知りました。そこは、自殺率が、全国でも突出して低い地域なのだそうです。過疎化や少子高齢化の問題は、他の地域と同じように存在しているとのことですが。

自殺率が突出して低いのは、他の地域においては特色として薄い、以下のような特色が濃いからなのだそうです。

  • 多様性がある、多様性を積極的に認めている(この点は、読んでいて、アメリカ・オレゴン州のポートランドに似ているような感覚を覚えました)
  • 学歴や経歴よりも、現に有する問題解決能力や人柄が重視される
  • 自己効力感(自分は社会に影響を与えられる、という一種の存在肯定感、高い自己評価)がある
  • 助けを求めやすい、求められた助けに応じやすい(「『病』は市に出せ」という言葉に象徴されている)
  • 緩やかにつながる

読了して、日本にも日本らしからぬ、多様性を積極的に受け入れる「地方の街」があることに、一種の衝撃を覚えました。

私の住む首都圏は、多様性があります。世界的な大都市圏だから、当たり前といえば当たり前なのですが、多様性を積極的に受け入れるような気風が感じられるかどうかについては、首都圏であっても、地域やコミュニティによって温度差があるように思います。

地球は限りないほどに大きく、日本という国は決して狭くはない国、まだまだ地方のことは知らないことばかりですが、地方は多様性を認めない傾向が強いという、無知から生じるステレオタイプな見方をしていただけに、こういう街が日本にもある、ということにはとにかく衝撃というか、感銘を受けました。

2年前と3年前に、アメリカ・オレゴン州のポートランドを旅したときには、英語が得意でなく、英語でのコミュニケーションが覚束ない状況であったにもかかわらず、安心感というか、受け入れられているような安心できる感覚を覚えました。その感覚は、日本の首都圏、私が現に住む川崎市麻生区よりも強いように感じました。

この、徳島県旧海部町はどうでしょうか。ぜひいちど旅して、感覚を味わってみたいと思いました。

「天才!成功する人々の法則」(マルコム・グラッドウェル 著、勝間和代 訳、講談社)で紹介されていた「ロゼト」

この、岡檀さんが書いている徳島県旧海部町にリンクする話が、アメリカのペンシルベニア州にあるロゼトという街の話でした。ロゼトは、その住民の死因が老衰だけという、住民が極めて健康な街なのだそうです。

なぜそうなったのかというと、旧海部町に共通する、コミュニティの特性が存在するからです。

街の人たちがゆるやかに繋がり、排他的ではなく、あたかも一つの大家族のように、とても居心地の良い人間関係の環境が構築されているからです。

洋の東西を問わず、経緯は異なれど、同じように「居心地の良い街」が発生していることに、驚いた次第です。

さて、いろいろな本を何冊も読み進めると、結構、視点や論点、話の結論が共通していることが多いです。マルコム・グラッドウェルさんの本を、岡檀さんが読んでいるかどうか分かりませんが、おそらく接点はないものと思われます。洋の東西で、似たような結論が導出されているのは、本当に興味深いことです。

より良い人生を歩むには、才能や努力ばかりではなく、環境も選択する必要が

2冊の本を読んで感じるのは、環境が人間に及ぼす影響、自然環境だけではなく、人間関係の環境が人に及ぼす影響は、バカにしてはならないほど、大きいものだなということでした。

より良い人生を歩むためには、才能も必要であれば、努力も必要でしょう。しかしそれだけではどうやらなくて、環境を選択することにもかかっているように思います。

さらには、自分におこる全ての事象を100%自分のせいにするのは、妥当ではないことも分かりました。

もちろん、100%環境のせいにしてもいけないのですが、自分が及ぼしたことはなんなのか、自分以外の環境要因、環境による作用にはどのようなものがあったのか、様々な要素を考慮に入れて、事象発生の原因を分析する必要があるのではないかと考えました。

付け加えれば、人生をより良くするためには、才能、努力だけではなく、環境の選択、さらには、やっってきたチャンスをものにできるかどうかにもかかっているように思います。

そのために、様々な感性、第六感を含めて、磨いていく必要があるように思います。

(本投稿の執筆時間 50分)

 

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