しんたてコーヒー大作戦@金沢〜日本で一番最初に始まったコーヒーフェスティバル

2012年に始まったコーヒーフェスティバル

しんたてコーヒー大作戦、2年ぶりに行ってきました。石川県・金沢の新竪町商店街で開催されました。

金沢は東京から北陸新幹線「かがやき」で2時間30分(新百合ヶ丘からは3時間30分程度)、大阪からも在来線の特急サンダーバードで2時間30分と、北陸新幹線の開業以来、関東と関西のあいだにある、日帰り可能な要衝としての役割が、一層高まっているように感じます。

新竪町商店街は、金沢駅からバスで香林坊を通過しつつ15分程度のところにある、アンティークショップやアウトドアショップ、雑貨屋さんが立ち並ぶ商店街です。

2012年に、新竪町商店街のお店のコーヒー好きのオーナーが集まって、始まったそうです。第1回は、現在のように歩行者天国にしての開催ではなく、車やバスが通る中で、よけながら開催されたとか。

2012年といえば、日本におけるサードウェーブコーヒーブームの黎明期。ブルーボトルコーヒー上陸(2015年2月)や、Tokyo Coffee Festival初開催(2015年9月)の3年前です。

特に、東京に先んじて、地方都市からコーヒーフェスティバルが起こったということは、特筆すべきです。今では全国各地で盛んにコーヒーフェスティバルが開催されていますが、地方創生がうたわれるなか依然として流行文化の発信拠点が東京に集中しがちな状況のなかにおいて、地方からムーブメントが起こることは、もっと注目されていいと思います。

ゆったりとお店を巡り、出店者とお客さんとの会話、対話を楽しむフェス

さて、大作戦、中川ワニ珈琲の前に到着して早々並びました。2年前に行った時には寄れずじまいだったので。開始してから30分後くらいでしたが、20人ほど並んでいて、すごい人気です。

マスターのドリップの所作をみて、そしてコーヒーをサーブするまでのコーヒーをめぐるちょっとしたお話を聞いて楽しみました。

この日は、珈琲についての授業がとある小学校であったこととか、香りや味に「違和感(不味さ)」がなければ、小学生にブラックを飲ませてもOKなこと、コーヒーに含まれる「脂分」の劣化がコーヒーの香りや味に「違和感(不味さ)」をもたらし、お腹をこわす原因になるなど、お話されていました。

中川ワニ珈琲の接客スタイルが、しんたてコーヒー大作戦の姿勢を象徴していると思うところですが、しんたてコーヒー大作戦の姿勢は、出店するコーヒースタンドやカフェ、お店のひとと、お客さんとの会話や対話を大事にしているところにあると思います。

多くのコーヒーフェスティバルにある「飲み比べチケット」「飲みくらべセット」のような、飲みくらべを目的とした商品の設定はありません。「コーヒーを飲みくらべること」をあえて重視しないで、カフェやコーヒースタンド「そのもの」を比べながら、ゆっくり、ゆったりと通りを散策できるような設定になっていると感じます。

それは、街におけるひととひととの交流をうながし、コーヒーはその触媒になっているかのようです。主役はコーヒーではなく、出店するひとであり、ドリップするひとであり、お客さんであり、運営するスタッフのひとであり、ひとが主役になっています。

4月のTokyo Coffee Festivalのように通勤ラッシュ並みの混雑になっていないからというのもありますが、流れる時間もゆったりと、居心地のいいコーヒーフェスティバルになっています。

神奈川県から出店している焚火カフェのワークショップ

ところで、しんたてコーヒー大作戦を知ったきっかけは、鎌倉のcafe vivement dimancheに貼ってあったポスターでした。

出店者リストを見ると、dimanche(昨年は参戦したが今年は参戦せず)のほか、葉山のfive beans(葉山に海水浴に行った帰りによく寄っています)と、三浦の焚火カフェと、神奈川県のお店が3つも出店しているのです。

しんたてコーヒー大作戦の雰囲気のよさ、心地よさもさることながら、地元・神奈川県から参戦しているお店を応援したいというのもあり、リピートしています。

2016年には焚火カフェの「焚火でコーヒーを焙煎するワークショップ」に参加しましたが、今回は、「スウェーデン式の煮出しコーヒーワークショップ」に参加しました。

新幹線の時間もあり、最後の、希望者による火起こし体験まではできませんでしたが、煮出しコーヒーを初めて見て、味わってきました。

(火を起こし、薪に着火させます)

(沸騰したお湯のなかに、珈琲の粉(粗挽き)を入れて、もう一度火にかけて、一度だけ煮立ててコーヒーの粉をお湯の中で一回りさせて、出来上がりです)

(スウェーデンLemmelのコーヒーは、深煎り(?)でダークチョコレートのような苦味ですが、焚火で沸かしたお湯により、とてもまろやかに仕上がりました)

日本では、コーヒーを飲みながら仕事をするという習慣が定着していますが、スウェーデンではそうせず、コーヒーを飲むために仕事を中断し、そうした「完全なコーヒーブレイク」を一日に4〜5回は持つそうです(別途、昼休みがあるものと思われる)。

この完全なコーヒーブレイクを取ることにより、仕事の時間には仕事への集中力が高まり、生産性が上がっているそうです。

例えば、ポモドーロテクニックの2時間おきの休憩に完全コーヒーブレイクを取り入れるなど、私もやってみようと思いました。

最後に、6月9日(土)にUPI Outdoor 鎌倉での「北欧野外”コーヒー”倶楽部」というイベントに行きます。私にとっては今回の続編みたいですが、Lemmelのコーヒーを、焚火カフェは煮出しで、葉山のfive beansはエアロプレスで、鎌倉のdimancheはドリップで淹れるそうです。三種類の味わいと、雰囲気を満喫してきたいと思っています。

(本投稿の執筆時間 90分)

 

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