有資格者には研修が義務付けられています~CPEについて
さて、CPEという言葉、耳慣れない方が多いと思います。
これは「Continuing Professional Education=継続的専門研修」の頭文字3文字で、公認会計士の研修制度のことをいいます。
税理士にも同様の制度(税理士研修制度)があります。
いずれも、有資格者としての、最低限の資質や業務水準の維持・向上を図り、資格制度の信頼性を確保する制度といえます。
私は、公認会計士のCPE、税理士のCPEと言っています。
(税理士ではCPEという言い方はされませんが、公認会計士の制度に似ているのでCPEと言っています)
公認会計士と税理士のCPEは似ていて、受講時間1時間を1単位とするところは同じですが、違いもあります。以下のとおりです。
- 公認会計士のCPEは、当年度と、前年度、前々年度の3年間の合計単位が120単位以上となるよう、研修を受ける必要がある。達成できなければ、氏名が公表されたり、業務停止の行政処分を受けることがある。
公認会計士のCPEについてより詳しくはリンク先を参照。
http://www.hp.jicpa.or.jp/ippan/cpainfo/organization/cpe/index.html
- 税理士のCPEは、当年度1年間において、合計単位が36単位以上となるよう、研修を受ける必要がある。現時点では、達成できなかった場合の業務停止の行政処分は無いが、平成31年10月1日からは税理士情報検索サイトで、受講時間(達成状況)が公表される。
なお、税理士情報検索サイトはリンク先を参照。
https://www.zeirishikensaku.jp/
例えば、公認会計士のCPEは、平成27年度、平成28年度、平成29年度(当年度)の3年間に120単位を取得しなければならず、税理士のCPEは平成29年度に36単位を取得しなければなりません。
もっとも、公認会計士協会の研修における税務の研修は、18単位まで税理士のCPEとして認められ、税理士会の研修はすべて公認会計士のCPEとして認められるという関係にあります。
さて、公認会計士や税理士を選ぶ際の重要なポイントとして、CPEを達成しているかどうかがあります。
特に、所長を務める有資格者が達成しているかどうかは、大変重要です。是非、聞いてみましょう。
もっとも有資格者は自己研鑽の意識、プライドが高いのが通常ですから、CPEを達成していない方は少ないと思われます。
一方、会計事務所の職員は、有資格者とは限りません。
貴社を担当する職員が有資格者ならば、CPEの達成状況を、
貴社を担当する職員が無資格者ならば、少なくとも税理士試験や会計士試験の勉強をしていて、実際に受験したかどうかまで聞いてみましょう。
無資格者は、そもそも税理士業務や公認会計士業務ができません。有資格者である所長の指揮命令系統の下で業務をしている無資格者であったとしても、無資格者は、試験やCPEによって、一定以上の知識を公的に証明する手段がありません。
貴社が依頼しようとしている、あるいは依頼している会計事務所が、どの程度自己研鑽に力を入れているか、貴社への業務の品質を担保する観点から、チェックすることは重要と言えます。
ちなみに、
以下は、私の現時点での公認会計士のCPEの取得単位の状況です。必修の単位の取得はこれからです。年度内に達成します!
(本投稿の執筆時間 45分)
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