「嫌な取引先は切ってよい」読了。仕事のパフォーマンスを上げる環境づくりのヒントに。

「嫌な取引先は切ってよい~楽しさを追求する社長の非常識な働き方」
有限会社中里スプリング製作所 代表取締役社長 中里良一著 角川書店 2013年

仕事はお客様との共同プロジェクトだからこそ

怒鳴られたり、見下されたり、馬鹿にされたり、不当な要求、無茶な要求をされたりなど、対等な感覚がないばかりか「嫌悪感」を抱かざるを得ない状態での仕事は、精神的な負荷があまりにも大きく、パフォーマンスを十分に発揮できず、良い成果を出しにくいものです。

確かに、嫌な取引先であっても、その取引先を切ることによって業績が大幅に悪化するのであれば、現実的には切りにくいかも知れません。

しかし、様々な工夫を重ねて良い仕事をする環境、良いパフォーマンスを発揮できる環境~営業であったり空間であったり社内の制度や人間関係であったり~を整えることにより、好循環を作り上げ、嫌な取引先を切るという思い切った工夫も可能であるし、

むしろ良い仕事を提供したいのであれば、嫌な取引先を切る工夫まで、積極的にして行く必要があると感じました。

印象に残った「工夫」

  • 「応接室を心地よくすると社員に自信が生まれる」

という一節。応接室という大事な仕事(商談、打合せ、コミュニケーション)の空間を心地よくすることによって、お客様と快適に仕事を進められるとともに、社員にとっては他社の立派な応接室に入っても気後れしないようにするというメンタル面を整える効果もあるとのこと。

当事務所では、基本的にお客様を訪問するスタイルをとっているので、恥ずかしながら事務所の空間の快適性についてあまり気を配ってこなかったのですが、これを改善し、事務所における執務をもっと快適にできるよう、すっきりした空間づくりをしたいと思いました。

  • 仕事は「腹八分目」にとどめる

「おなかいっぱい」仕事を引き受けてしまうと、余裕の時間が無いので、新しい取り組みができず、十分な試行錯誤もできず、さらには心身ともに疲れ切ってしまいやすいという弊害があると感じます。

余裕の時間をつくって、新しい取り組みをしたり、リフレッシュしたりするためにも、20%の余裕は保持したいです。

「会社の軸」がとてもしっかりしている

最後に、読了して、ユニークな取組みがたくさん紹介されているなかで「楽しさを追求する会社である」という「会社の軸」が非常にはっきりしていて、しっかりしていると強く思いました。

会社にしても個人事業主にしても、勤務しているビジネスパーソンにしても「自己の軸」をはっきりしっかりさせていくことはとても重要です。

「環境を整える」「軸を整える」ヒントとして、しばらくは手元に置いておきたい本です。

(本投稿の執筆時間 45分)

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